先日は『屋根の上のヴィオリン弾き』を20年ぶり?に観劇しました。西野さん率いるミュージカル・プペルチームの小野君と。⇐彼は劇団四季の後輩なのです(笑)
牛乳屋テヴィエとその家族をはじめとした帝政ロシア領に住むユダヤ教徒の生活を描いた作品。『屋根〜』は、1幕は長女のお婿さん選びのてんやわんやが主に描かれます。ワハハと軽い気持ちで笑っているけれど、2幕には、ユダヤ人にとってその伴侶選びと子孫を増やすという事がどれだけ重要な意味であるのかがよく理解でき、ぐっと来てしまいます。
また、夫婦の情愛を描いた『愛してるかい?』も、最果てのシベリアにいる夫の元へと旅立つ次女の歌『愛する我が家を離れて』も、本当に心に染み入る名曲です。子供たちの成長と自立が描かれる2幕半ばからは、もう泣きすぎて苦しくなりました。(あぁ私もすっかり親の気持ちが解る年齢になったのだな…😭😭)
家族の絆、民族の誇り、人種問題、愛情、友情、自立、別離…。全く色褪せない名作とはこの事ですね。やはりジェローム·ロビンスは偉大なのだ❣️ そして『サンセットサンライズ』『アナテフカ』『金持ちなら』などのジェリー・ボックの珠玉の名曲の数々。主演の市村さん、妻の鳳蘭さんの力演はもちろんの事、荒井洸子さん、真島さんと言った私には大変お懐かしいレジェンドの方々にも乾杯したい・・🍻✨☺️
そして3姉妹は皆さん素敵でしたし、その婿さま達も魅力的でした。歴代のいろんな方々を見てきたけれど、若い方々のレベルは相当に上がっているな、と感じました。
日本のエンタメ業界が、そういった優秀な人材を存分に生かす事が出来る場であって欲しい、と願うばかりです。
最後に、私のデビュー作『ファンタスティックス』でお世話になった坂上道之助先生の事を。坂上先生は素晴らしい振り付け家で、様々な作品で振り付けをなさいました。そしてこの『屋根〜』では初代のヴィオリン弾きでした。先生は動きそのものが芝居でした。残念ながら数年前に逝ってしまった坂上先生、、舞台を観ながら私は故人の面影を探してしまいました。
そんな事をFBで呟いたら、演出家の横山由和先生が『私も同じ想いで見ていました・・』と投稿を下さいました。いつまでも記憶に残る、とはこの事ですね。
『屋根の上のヴィオリン弾き』は東京・日比谷の日生劇場 で3/1まで。未だ緊急宣言下ではありますが、沢山の方に見て頂きたい作品です。